不運にも相手に選ばれた相手は目の前に聳える巨大な筋肉に覆われたジェニファーを少し甘く見ていた。ボクシングは素人だと。

 しかし、その筋肉に覆われた胴体にはパンチは全く通じないどころか拳が砕けそうになる。太い腕でガードされた顔面にはパンチは届かない。しかも、ジェニファーのパンチはその腕の巨大さゆえに遅く見えるがとてつもなく重く、ガードすれば腕が折れそうになり身体ごと吹き飛ばされる。

 ジェニファーの距離になると手も足も出ない。たまらずに男はジェニファーの懐に飛び込みクリンチする。男の腕も周り切らないほどのその巨大な身体に抱きつき、放慢な胸に顔を埋め回避する。

 それをそっと抱くジェニファーが男の耳もとで囁く。

「ココハ一番危ナイヨ♪」

 男がその言葉の意図に気付く前に、ジェニファーの剛腕が閉じる。

 数瞬で逞しかった男の上半身は鈍い音とともに魔法のように細る。

 レフェリーがクリンチをほどきに来てジェニファーが解放した時には、男は搾られた雑巾のようになって崩れ落ちるだけだった‥

 ‥というわけで、←がお絵書き掲示板のもの、↑はストーリー付け足し。 

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